航空祭や各地のイベントで、展示飛行を見せてくれるブルーインパルス!
「飛んでる飛行機ってなんていう名前なの?」
「戦闘機なの?」「速さや特徴は何?」などなど・・・
見てるといろいろ疑問が湧いてきますよね?
今回はブルーインパルスの機体・歴代機体についてご紹介します。


もくじ
ブルーインパルスの機体は何?
空の上をスイスイと飛び回るブルーインパルス。
ブルーとホワイトのカラーリングが美しい、あの機体はなんでしょう?
実は・・・
画像出典:航空自衛隊ホームページ
こちらの「T-4(ティーフォー)」と呼ばれる練習機です。
T-4のTは、「トレーニング(Training)のT」なんですね!
「T-4」「T-4練習機」と呼ばれており、戦闘機ではありません。
戦闘機パイロットになる人が使用する練習機です。
見た目がイルカみたいなので、通称「ドルフィン」とも呼ばれています。
でも、ブルーインパルスの機体とは色が違いますよね???
実はT-4をアクロ仕様にしたものが、ブルーインパルスとなります。
(※アクロ仕様・・・アクロバットな飛行ができるよう改良されたもの)
ブルーインパルスの機体はT-4!速さや特徴は?
画像出典:航空自衛隊ホームページ
こちらが見慣れたブルーインパルス仕様のT-4。
まずはスペックのご紹介。
乗員 2人
全幅 9.9m
全長 13.0m
全高 4.6m
最大速度 マッハ約0.9
航続距離 約1,300km
マッハ0.9は、時速に直すと1100Km/時。
1時間で東京から博多まで移動できる速さです。
戦闘機パイロットを育てる練習機ですから、やっぱり速いですね~
「素直な操作性と高い安定性」が特徴。
優秀な練習機と言えます。
バイクで有名な川崎重工によって作られました。
1981年(昭和56年)に開発がスタート。
1988年(昭和63年)に防衛省の使用承認を受ける。
1995年(平成7年)に「3代目ブルーインパルス」として採用されました。
アクロ仕様のT-4は何が違う?
「ノーマルT-4」と「ブルーインパルスT-4」は何が違うのか??
①機体の色
画像出典:航空自衛隊ホームページ
デザインは、募集して決めました。
初代ブルーインパルスの機体「F-86セイバー」のカラーリングが基になっています。
②スモーク装置を装着
ブルーインパルスと言えば、スモーク(白い煙)!!
画像出典:航空自衛隊ホームページ
このスモークが出せるように改修されています。
機体右側のエンジン排気口のアップです。
オレンジの丸で囲ってあるノズルから「スピンドルオイル」を出し
エンジンの排気熱で気化し、白い煙を発生させています。

③ラダー(方向舵)
画像出典:ブルーインパルスファンネット
垂直尾翼に付けられている方向舵を「ラダー」と言います。
ラダーを左右に動かすことで、進行方向を変更することが出来ます。
通常のT-4は、高速飛行時(240ノット)に、5度までですが
ブルーインパルス仕様のT-4は、10度まで動かせます。
(低速時だと15度まで可能)
展示飛行で十分な動きができるようになっているんですね。
④風防強化
画像出典:航空自衛隊ホームページ
バードストライク(鳥衝突)対策として
コックピットのガラスを強化。4層構造です。
また、主翼の全面が強化されています。
低高度を高速で飛行するブルーインパルスは
バードストライクの可能性が高いです。
などなど・・・
機体性能は変わりませんが
アクロ仕様にするために様々な改修がなされています。
では次に、歴代ブルーインパルスの機体を見ていきましょう。
初代ブルーインパルス F-86セイバー
発足した1960年~1981年まで運用されました。
初代の機体は、F-86セイバー(F-86F)です。通称ハチロク。
F-86のFは戦闘(Fighting)のFですな。
アメリカから供与された戦闘機です。ノースアメリカン社製。
乗員 1名
全幅 11.3m
全長 11.4m
全高 4.5m
最高速度 570ノット(1055km/時)
航続距離 2,454km
さすがは戦闘機。
小型ですが、スペックが高いですね。
有名なのは、1964年の東京オリンピックの開会式。
画像出典:毎日新聞
東京の上空に、きれいな五輪マークを描き話題になりました。
ハチロク時代のブルーインパルスは5機でした。
第2代目 ブルーインパルス T-2
画像出典:プラッツ
こちらが第2代ブルーインパルスの「T-2(ティーツー)」です。
1982年7月~1996年12月まで運用。
国産の練習機で、メーカーは三菱重工業。
(ゼロ戦を作った会社ですね!)
カラーリングは一般公募で、都立高校の女子高生4人組の案が採用され話題に!
乗員 2名
全幅 7.88 m
全長 17.85 m
全高 4.45 m
最大速度 マッハ1.6(1958.4 km/時)
超音速練習機と言われるように、歴代の機体で1番速いです。
そのため課目と課目の間に時間がかかる可能性が指摘され
改善策として、ブルーインパルスを6機で運用することになりました。
画像出典: pds.exblog.jp
離陸時の画像。
エンジンの排気口付近から火が出ていますよね?
「トーチング」と言われるもので、コレがファンにはたまらない!!
T-2ならではの特徴です。
T-2時代のブルーインパルスは事故が多く
ブルーインパルスにとってもファンにとっても辛い時期でした。


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まとめ
ブルーインパルスの歴代機体と速さ・特徴をまとめました。
特徴を理解してブルーインパルスの機体を見ると、違った楽しみ方ができますね?
F-86やT-2は退役しているのですが
現在は、浜松エアパークなどで機体を見ることが出来ますよ。
※画像は航空自衛隊ホームページ (https://www.mod.go.jp/asdf/index.html)より引用しました。


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